チビの学校に、ものすごくピアノの上手な子がいる。
仮に田中くんとしておこう。
田中くんのピアノが上手いのは学校でも有名らしく、児童参加の学校行事では、必ずピアノを弾いているという。
もちろんピアノ教室へも通っている。
それも、普通の教室と、音大卒の先生の直接指導と、二か所をかけもちだ。
本人もやる気まんまんで、将来がとっても楽しみな田中くんなのだ。
で、親としてはやっぱり思うのだ。
あぁ、うちのチビ。
何かの才能あるのかなぁ?
と。
今のところ、これといったキラメキは見られないから、大器晩成なのかな。
うんうん、そうだ。きっと大器晩成なんだ。
などと、親である私自身には何の才能もないことなどすっかり忘れて、勝手なことを思ったりしていた。
そんなある日、チビがこう言った。
田中くん、グランドピアノ買ったんだって。今までは電子ピアノだったけど、もっとちゃんとしたピアノのほうがいいからって、買ったんだって。
(ほぅ〜、そりゃあ、すごい。)
田中くんも、本格的にピアニストの道を目指すことにしたんだね、と私。
答えながら、頭の中で
グランドピアノっていくら位するんだろう。100万はくだらないよなぁ。
などと、下世話なことを考えていた(笑)
グランドピアノだけじゃないんだよ。田中くんね、いつでもピアノを弾けるように、家も防音工事したんだって。それでね、全部で2000万円かかったんだって。
.....Σヾ(;゜□゜)ノ
に、にせんまんえん……ですと?
すげぇ〜。
金額もすごいけど。
小学生の、まだこの先どうなるかわからない子供に、そこまで思いきれる親の決断力、
もっとすげぇ〜!!
2000万円という金額の持つ重みをまだはっきりとは理解していないチビが、私の横で
すごいよねぇ、2000万円だものね、外車だって買えるよね。
などと、呑気につぶやいていた。
そのあどけない姿を見ていたら、
才能……、なくて良かったかも。
なんて、ちょっと思っちゃったよ。
..............( _ _)σ
人間がちっちゃくて、ごめんよ。